刺繍を始めようとして、まず戸惑うのがステッチの種類の多さです。検索すると数十種類が出てきますが、実際のところ、フランス刺繍の作品の大半は5〜6種類のステッチで作られています。最初から全部覚えようとしなくて大丈夫です。

ランニングステッチ(並縫い)

最もシンプルなステッチです。布の表と裏を交互にすくいながら、直線や曲線を描きます。輪郭線を描くときや、図案の下書きを確認するときに使います。糸を引きすぎると布が縮むので、少しゆとりを持たせて縫うのがコツです。

バックステッチ

一針前に戻りながら縫い進めるステッチで、途切れない線を描けます。文字や細い輪郭線に向いています。ランニングステッチより時間はかかりますが、仕上がりがきれいです。Birch Blend Lineのワークショップでは、2回目のクラスで必ず練習します。

サテンステッチ

面を糸で埋めるステッチです。花びらや葉っぱの面を塗りつぶすように使います。糸を平行に並べることが大切で、斜めになると光の当たり方が変わって美しく見えます。最初は小さな面から練習するのがおすすめです。

フレンチノット

糸を針に2〜3回巻き付けてから布に刺し、小さな点を作るステッチです。花の中心や木の実の表現によく使います。巻き付ける回数で大きさが変わります。糸を引きすぎると結び目が裏に抜けてしまうので、ゆっくり引くのがポイントです。

チェーンステッチ

輪を連ねるように縫い進めるステッチで、太い輪郭線や面の縁取りに使います。慣れると早く縫えるようになります。Birch Blend Lineでは法人向けのロゴ刺繍にもよく使う技法で、「Aoki Goods」のエプロンもこのステッチが中心でした。

この5種類を使いこなせるようになると、シンプルな植物モチーフや小さな動物の図案は十分に作れます。まずは端切れで練習してみてください。ワークショップでは実際に手を動かしながら覚えられます。